情報と感覚が結びつくとき文化が生まれる 1

条件反射を喚起する-パブロフの犬で紹介した通り、特定の刺激(情報)と感覚を同時に与えることでそれらが脳の回路の中で結びつき、その刺激(情報)を受けたときにその感覚も自動的に生じるという機能が人間には備わっており、これを条件反射といった。 kaikaikikiの村上隆氏は、現代芸術は幾層にも重ねられたコンテクストのレイヤーの多層性がその作品の計算された奥の深さを織り成し、従って鑑賞者には歴史のアーカイブをすでに持っていることが求められ、そうした基礎的な素養、つまり世界的には常識となっている芸術の見方を知らない日本人は現代芸術が解らないと主張した。 歴史を紐解けばいわゆる現代芸術に限らず、先端的な芸術を鑑賞または評価するのにいつの時代もこうした態度、即ち歴史のアーカイブというレンズを通して観るという態度が必要だったことは言わずもがなである。新しい芸術は誰もまだ「知らない」のだから。 実際に氏の作品には日本のオタクカルチャーという文脈だけでなく、伊藤若冲のような日本の伝統芸術のレイヤーや他の現代アートからのコンテクストの引用が多分に含まれている。 芸術とは生まれ持っての感性で観るものだとする横尾忠則氏のようなアーティストとは相反する態度である。 では現代芸術のようなローコンテクストな芸術作品はアーカイブというレンズを通して単に理性的に鑑賞する対象でしかないのだろうか。つまり我々はそうした作品に対して感覚的にでなく分析的に良し悪しを「感じる」だけなのだろうか。 (2に続く)

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